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慢性疲労 [貴方の病気のタイプ]


2-1 気虚による虚労①

虚労の中で最もよくみられるのが、気虚によるものであり、それが起こりやすい臓腑が肺と脾であり、ほかに心と腎があることは前述しました。そこで、次にその臓腑別に原因と主な症候を紹介します。治療については、漢方薬と鍼灸のカテゴリーの中でそれぞれ紹介します。

 

1) 肺気虚タイプの虚労

①主な原因

肺気虚タイプの虚労は、もともと呼吸器系統が弱い人が、重労働などで気を消耗することで発症するタイプです。中には原因不明の自然気胸などを繰り返して起こすことで、こうしたタイプになる人もいます。

 

②主な症候

このタイプに見られる症候は、気虚による虚労全般に共通する症候と、肺機能が低下することによって起こる症候とで構成されます。

気虚による虚労全般に共通する症候には、疲労倦怠感・乏力(やる気が出ない)・気短(息切れ)・自汗(ちょっと動いただけでも汗ばむ)・顔色が白い・舌質の色が淡い・脈が弱いなどがあります。ただし、肺気虚のタイプの場合、これらの中では気短や自汗が比較的よくみられます。

肺機能が低下することによって起こる症候には、声が小さい(大きい声がでない)・寒気を感じやすい・カゼを引きやすいなどがあります。

 

肺気虚は、病状が進展すると陰の消耗を伴った「気陰両虚」にいたりやすく、この場合はさらに夕方から微熱が出やすい・寝汗をかきやすいなどを伴うようになります。

 

 

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