学習コーナー
慢性疲労 [貴方の病気のタイプ]
4-3 陰虚による虚労③
3) 胃陰虚タイプの虚労
①主な原因
熱性の疾患により陰液が消耗し、それが長引くと陰虚になります。通常は治療により回復するのですが、回復時の調整不足で慢性疲労状態に陥ると、陰虚タイプの虚労になります。その時、消耗が胃(場合によって胃腸)に偏って現れるのがこのタイプの虚労です。但し、熱性病にかかると誰もがこのタイプの虚労になるわけではなく、体質的に痩せ型で元々陰虚ぎみの体質の人に起こりやすいことも知っておきましょう。
また、陰虚ぎみの体質の人が、辛い味に偏った食事を習慣的に取り続けることによって陰液を消耗し、このタイプの虚労になることもあります。
②主な症候
このタイプになると、胃陰(胃を潤している津液)の消耗によって現れる症状と、陰虚体質に共通する症状とが見られるようになります。
胃陰の消耗によって現れる症状には、陰虚体質による症状のほかに、慢性的な悪心(軽度の吐き気)・胸焼け・熱感を伴う軽度の胃痛・便秘などが見られます。とくに、津液の消耗が大腸に及んでいる人は便秘がひどくなり、出ても固くコロコロ乾燥した便が少量しか出ないといった状態になります。
陰虚体質に共通する症状については、手のひらや足の裏のほてり・頬の赤み・寝汗など、心陰虚タイプの虚労で紹介したものを参照して下さい。
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